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日常のトピ

たまにどヘタ漫画

『オカルト「超」入門』 原田実

 

オカルトとは単純に「信じる・信じない」の不思議な現象ではなく、その時代の社会背景をも取り込んだ「時代の産物」なのだ。オカルト史を形作った“オカルト重大事件”について、その成り立ちと背景を歴史研究家の視点から解説。(「BOOK」データベースより)

 

本書は、歴史研究家の原田実さんが、古今東西あらゆるオカルトを解説したものです。オカルトという言葉を耳にするだけで拒否反応を示すような「オカルト初心者」に向けて、各オカルトの構造や背景を懇切丁寧に説明しています。

 

そもそもオカルトというものは、「不当に扱われ過ぎている」きらいがあります。「オカルト=うさんくさいもの」というイメージを持っている人は非常に多く、「オカルト全体」に言及する機会はあっても、「オカルト個体」を精査する機会はほとんどありません。オカルトというだけで、「不要箱」に問答無用で投げ込まれてしまうのが現状です。オカルトファンからすれば、由々しき事態でしょう。

 

これはオカルトに限らず、あらゆる事象についても言えることですが、特定の事象に対するスタンスとして、「過度に肯定したり否定したりするスタンス」は適切ではありません。特定の事象と正しく向き合うためには、「肯定か否定か」という二者択一のスタンスではなく、「肯定も否定も」という二者択二のスタンスを意識的に選び取る必要があります。「一片に偏ること」ほど危険なことはありません。「肯定と否定の間を反復横跳びすること」が理想的なスタンスであると言えます。

 

また、本書の重大な役割として、「オカルトを現実に引き寄せる」というものがあります。オカルトというのは「自分の世界とは無関係なもの」ではなく、「自分の世界と地続きにあるもの」です。オカルトに意識を向けることは、自分達が棲むこの世界に意識を向けることに他なりません。それぞれのオカルトと真摯に向き合うことではじめて、「オカルトを大雑把にくくっていては見えない世界」が顕現します。その世界とどのように付き合うかは、各人の自由です。大事なのは、「その世界を認識しようとすること」です。

 

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