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日常のトピ

たまにどヘタ漫画

『恋愛障害』  トイアンナ

 

普通の幸せって、難しい。「自分には、一生いい恋愛なんてできないかもしれない」と考えるあなたへ贈る22のエクササイズ。(「BOOK」データベースより)

 

本書は、「恋愛障害」に悩んでいる全ての女性に向けた指南書です。散々な恋愛をした後に、「今回は男運が悪かっただけだ。さっさと気持ちを切り替えて、次の恋愛へ行こう」と簡単に片付けてしまうのではなく、「散々な恋愛をした原因」を探り、しっかりと分析して適切な対策を講じてから次の恋愛へ行くことが大事である、という極めてまっとうな主張をしています。

 

恋愛の障害となっているものを放置し続けた場合、恋愛をするたびに、その障害に邪魔され、傷つき、不要な痛手を被る可能性が高いです。そのような「悲劇」を回避するためのサポートが、本書には散りばめられています。そのため、恋愛障害に悩んでいる人は、本書を「恋愛の水先案内本」として活用してみてはいかがでしょうか。

 

本書全体としてはおもしろかったのですが、1つ気になった点として、「原因論をやたらと押し出している」というものがあります。本書内では、様々な種類の「恋愛障害者」のケースを取り上げているのですが、その説明として採用されているのが「過去にこういう出来事があったから、この人はこういう言動をとるようになったのだ」という原因論です。

 

確かに、「この人は、なんでこういう言動をとるのだろう」と感じた場合に、その原因を過去に求めるのは自然な行為です。「過去を鮮明にすること」によって、はじめて見えてくるものも少なくありません。しかしながら、過去というのは、「どうあっても決して変えられないもの」です。そのため、「過去にこういう出来事があったから、あなたはこういう言動をとるようになったのだ」と指摘された場合、その人は身動きがとれなくなり、絶望してしまう可能性もあります。

 

もちろん、可能性のことを言いだしたらキリがありません。ですが、「過去の不変性」をしっかりと意識して、慎重に取り扱う必要があることは確かです。過去というものは、「駆け込み寺」ではありません。過去を振り返ることは大切ですが、それを無思慮に行い続けることによって、「自分が気に入らない相手の過去を断罪する癖」が身についてしまうこともあります。恋愛と同様に、過去とも適切な距離を保つよう努めることが大切です。

 

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