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日常のトピ

たまにどヘタ漫画

『智慧の実のことば』 監修:糸井重里

 

本書は、「ほぼ日刊イトイ新聞」のコンテンツの中から、「智慧の実となり得る言葉」を採集してまとめたものです。イチロータモリなどの有名人の言葉はもちろんのこと、ほぼ日の読者から寄せられた言葉も多数収録されています。1ページにつき1つの言葉が掲載されているので、読みやすく、区切りも付けやすいのが特徴です。

 

本書の中で最も印象に残った言葉は、「神様は、がんばっている人のところにしか降りてこない。ただし、あぁ、ほんとにがんばってるなぁ、ではまだこない。殺してくれと叫ぶほどがんばっていると、ふと降りてくる」というものです。この言葉は読者投稿によるものであり、編集者の先輩に言われたものだそうです。

 

上記の言葉を目にしたときに最初に抱いた感想は、「とにかく怖い」というものでした。とくに、「殺してくれと叫ぶほどがんばっていると、ふと降りてくる」という部分を目にしたときは、文字通り鳥肌が立ちました。言葉には、「生命力を増幅する言葉」と「生命力を減衰する言葉」があります。上記の言葉は明らかに後者です。

 

もちろん、上記の言葉を発した人に「明確な悪意」があったわけではないでしょう。投稿者を励まそうという気持ちから、上記の言葉を発したのだと思います。ただ単に、「言葉の選び方に難があった」というだけのことです。しかしながら、「言葉選びをしくじること」は、そのまま「自分の人生をしくじること」や「相手の人生をしくじらせること」につながります。

 

言葉というのは、人類の共通資産です。個人が「野放図に振り回して良いもの」ではありません。無人島で1人で暮らしているのであれば、どんなに残忍な言葉を吐き散らしても全く問題はありません。ですが、社会的生物の一員として生活するのであれば、どんな言葉を発しても良いということには到底なりません。

 

言葉に気を遣うということは、その言葉を目にする人や耳にする人に対して気を遣うということです。そのため、人の世に生きる全ての人間は、言葉の効力を強く自覚して、その取り扱い方に注意する必要があります。もちろん、どんなに注意していても、「事故」を完全になくすことはできません。しかしながら、注意を怠らないことで、事故に遭う可能性を減らすことはできます。「不幸を減らす営み」に積極的に参加することが大切です。

 

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